あはれ花びらながれ
をみなごに花びらながれ・・・
「をみなごしめやかに語らひあゆみ、か?」
桃色の雪のなか
涼しい声が響く
「柳くん・・・」
「三好達治、か」
サラ、となびく前髪と
薄紅色の口唇に浮かぶ微笑
「柳くんにぴったりだと思ったの
をみなご、っていうのはちょっと違うけどね」
柳くんの口が言葉を紡ごうと、
動きを持った
その刹那
ビュウと、突風が吹き
辺りはやさしい、
やさしい桃色に包まれた
「え?」
「何でもない」
「行こうか、」
ふわっと微笑んだ彼の
その艶かしさに吸い寄せられるように
私は
彼の手を取った
あはれ花びらながれ
をみなごに花びらながれ
をみなごしめやかに語らひあゆみ
うららかの跫音空にながれ
をりふしに瞳をあげて
翳りなきみ寺の春をすぎゆくなり
三好達治の『甃のうへ』前半より。
何がしたかったか不明。
ただ柳蓮二が好きなんです。
こんなん書いたことないし書こうと思ったこともないのに何故かこんなんができあがりました。
あたし頭の病気かもしれない。