+++そんなあなたを愛してる+++






全てが白に統一された部屋。生活に必要な物しかない此所は、さしづめ上京したての部屋といったところだろうか。


……つまんない…


この部屋の住人は、此所の唯一の娯楽であるテレビを、なんとも利己的な方法…ようするにTVゲームで占領している。




『赤也。』



「なんスか?」



『“これ”、いつになったら外してくれるの?』




そう言って自分の右手をあげれば、ベットの足に繋がれた鎖が、金属質のジャラっとした音をたてた。もちろん、左手も同じ状態だ。





「さぁ…?一生?」



『そぅ…。』



私の言葉が不満だったのか、少し顔をしかめる赤也。



「…先輩…怖くないんスか?」



『何が?』



「それ…。」




そう言って私を繋ぐ鎖を指す。


そう思うなら外してくれればいいのに。




『別に?特に恐怖は感じないわね。』





思ったまま答えれば、ますます赤也は顔をしかめた。





「…なんで……なんで逃げようとしないんスか…?!普通おかしいでしょ?!こんなことして…!!」



『…ならなんで赤也はこんなことするの?』



「………!!」




なかなか言葉を発しようとしない赤也をそっと呼び寄せる。
重い手を持ち上げて抱き締めれば、びくっと肩を震わせた。




『赤也…。私は別に怖くなんてないわ。
もちろん、あなたを恨んでなんかいない。
だからここから逃げるようなこともしないの。
大丈夫よ。私はずっと、あなたのそばにいる。
愛してるわ。』



「…先輩……。俺…いつか先輩を殺すかもしれないッスよ…?
それでも、いいんスか…?」




今にも崩れてしまいそうな赤也。
目の前の彼がとにかく愛しい。




『…いいも悪いも、私もそれを望んでる…。
そんなに悩まなくていいのよ。
殺したくなったら殺せばいい。今言ったとおり、私はあなたに殺されるのを望んでいるの。
たとえいつか殺されたとしても恨みはしないわ。
だから…心配しないで。』





「……ッス…。先輩……愛してるッス…。
ずっと……一緒にいてください…。」






―私はいつか赤也に殺されるだろう。分かってる。…それでも私は、あなたを愛してるんだ。
こんなの狂ってる?そうかもしれない。でも…人には狂った愛だとしても、私たちにとってはこれが“純愛”……。






オフ友の竜奈からもらった赤也狂愛ですv
もらったというより書かせたという表現のほうが的確とかすごい内緒。
狂愛あんま読まないんですけど、竜奈の書く狂愛好きなのです。
ありがとねー!!!