「ちょっと何すんのよ!!あんたがあたしの博多直産辛子明太子捨てたのがいけないんでしょ!?」

「部室の冷蔵庫にそんなもんいれてるお前の方が圧倒的に悪いじゃねーかよ!!」

「あたしのせいにする気!?」

「お前のせいで部室が明太子臭かったから捨てたんだよ!!」

「いいじゃない明太子!!あの香りにのせられて誰か白米とか持ってこないかな?とか期待してたのに!!」

「持ってこねーよ!!」

「何をやっている!!」

「監督!!」

「え!?何であたしの名前だけ!?」

「いいからちょっとこっちへ来い。
私の車のキーにキュアブラックのキーホルダーつけたのはお前だろう。

「え!?だって監督のタオル、キュアブラックだったじゃないですか。」

「馬鹿者!!私が好きなのはキュアホワイトだ!!!」








What a Tired Day 〜序章〜







「自分で行こうと思っていたが、罰だ。書類を届けに行ってこい。」

「いや、ほら、あたし明太子議論で忙しいんで。」

「いいから行ってこい。これが書類と地図だ。」

そう言うと、43はクルリと方向転換して、テニスコートへと帰っていきました。



どうしよう。監督はあたしの方向音痴さをなめてるとしか思えない。
あたしの方向音痴は、あの跡部でさえも哀れみをかけてくるレベルだからね!?
多分いない。跡部に哀れまれてる人なんてそうこの世に存在しない。

そして、えーと・・・。
自分で言うのも何ですが、無事に物事が上手くいく気がしません。

・・・どうしよう。本当にどうしよう。
・・・でもほら、昨日深夜の教育テレビで「出会いは大切にしなきゃ!!」と教わったじゃない
もしかしたら、もしかしたら、好きな人とイチャイチャしてる夢を見るくらい低い確立だけど、都合よくあたしに惚れてくれる少年が現れるかもしれない。
誰ですか?現実逃避が過ぎるという輩は。
違います。あたしの目の前に立ち向かう現実があまりにも過酷なだけです。

そうだ、そうに違いない。
悪いのはあたしじゃなくて運命だー。
寧ろ運命というか跡部が悪い。
あたしに惜しげもなく降り注がれる悪の根源は跡部に違いない。


さて。
くだらないことを考えていても、事態は急変するわけありません。
ここは大人しく監督の命令に従うことが、今後のあたしの事を考えると得策だと自己暗示をかけたのでもう大丈夫です。

でも1つだけ言わせてください。
キュアホワイトよりキュアブラックの方が断然魅力的だと思う。













とうとうやってしまったよ他校お使い編!!
続きます。